Next Stage〜読書で次のステージへ〜

本の解説ではなく、「こういう読み方をしたらもっと面白いんじゃないか」を提案していく場です。

イエス・キリストのようになるための教祖マニュアル見つけた

どうも、小野田(@carory)です。

「教祖」という存在を知ってますか?

たとえばイエス・キリストがそう。

こんなに多くの人から崇められてる人、
他にいる?ってくらいの知名度ありますよね。

今回は、そんな彼のようになるためのマニュアルを
ご紹介したいなと思います(何

もしあなたがリーダーシップを身につけたいと思ってたり、
なにかビジネスをされてるんでしたら、
めちゃくちゃ参考になる知識がメガ盛りですよ!


※注

この本は、ものすごくアクが強いです。
人によっては不快に感じる表現もあると思います。
というか、結構あります。笑

それを「ユーモアだ」と捉えられそうなら
読み進めていただければ楽しめるだろうし、
もし不快に感じたなら閉じてもらえればと思います。

なので、どちらかというと
知的エンターテイメントとして楽しんでくださいね!

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どうでしょう?このそそられるタイトル。笑

僕がこの本と出会ったのは、まだ肌寒い2月でした。

たしかそのとき、Suonaっていう講座向けに
宗教についての知識を深めるためのセミナーを作ってたんですよ。

僕自身は無信仰で、
「いいな!と思った思想は取り入れればいいじゃん」
というゆるいスタンスなんですが、
これだけ世界に広がってるんですから、
ある程度の知識は持つべきだろう。

ということでセミナーにしてました。

関連記事:宗教の断食から学ぶ「自信」の持ち方


そのとき、勉強するために何冊か本を読んだんですが、
そしたらAmazonさんが勧めてきたんです。

関連本で。この本を。


「なんだこのクレイジーなタイトル!!」

タイトル見た瞬間、すぐポチッとしました。笑


そして溢れる脳汁を止められないまま
すぐページを読み進めていくと、
世界一の教祖になるまでのステップとして
目次はこうなってました。

1.教義をつくろう
2.大衆に迎合しよう
3.信者を保持しよう
4.教義を進化させよう
5.布教しよう
6.困難に打ち克とう
7.甘い汁を吸おう
8.後世に名を残そう

・・・腹黒さしか感じません。苦笑

なので、
「どうせふざけたこと書いてあるんでしょ?」
と思ってたんですが、とんでもないです。

著者の方は、論理的に方法論を分析されてます。
たぶん、この本書くのに相当な勉強をされたはずです。

あらゆる宗教の成り立ちから発展を分析して、
本気で「教祖になるためのマニュアル」に取り組んでます。

そして、真顔でえげつないこと語ってます。


で、目次の内訳なんですが。

「教祖になるためには思想と実践の両方が大事」
ということを言っていて、1〜4章までは思想編、
5章〜8章までが実践編になってます。


この中から、僕が特に
「これはなにかに活かせそうだ!」
と感じたことを紹介していければなと思います。


まず最初に「教義をつくろう!」
って話がされてるんですが、教義というのは、
自分の思想をまとめたものです。

・こうすれば人は幸せになれる
・こうなればもっと世の中は良くなる
・こういうのは変だと思う
・だから自分はこうしていきたい

そういう考えをまとめたものですね。
企業理念みたいなものです。


まずは、こういう「思い」とか「疑問」を
自分のなかで言語化しておくことが大事!

人は、実力ではなく「思い」に共感します。

後々のファン獲得や布教のためには、
このステップは外せないわけですね。


で、より多くの共感を生み出す教義のつくり方として、
こんな方法をオススメしています。

”これを踏まえて、あなたの具体的行動指針を示すと
次のようになります。すなわち、
あなたはまず仏教、キリスト教などの伝統宗教、
もしくはそれなりに歴史のある新興宗教へと入信します。

しばらくはそこで真面目に信者生活をして下さい。
すると、どうしてもそこの教えに対し、
「これは現代的感覚に合ってないな 」と
思うところが出てくるはずです。

そうなればチャンスです。

その 「合ってないな 」と思うところを適宜修正し、
別の一派として教団を立ち上げるのです。”
(引用:『完全教祖マニュアル』ちくま新書)

 

 【要約】
大きな共感を呼ぶためには、
人の心の声を汲み取りそれを代弁する。

政治家が新しいマニフェストを掲げるときなんかは、
まさにこれと同じようなことをしてますよね。


これは、仕事でも恋愛でも活かせること。


「こういう職場って嫌だよね!」
「こういう職場っておかしいよね!」
ってSNSとかHPで声をあげれば、
心の中でそう感じてた人達の共感を得られるだろうし。

「こういう男って嫌だよね!」
「こういう女って嫌だよね!」
ってSNSで声をあげれば、
同じように共感を得られます。

見事、信者を獲得できるわけですね(悪い顔)。


実際、イエスは元々ユダヤ教徒だったんですが、
そのおかしい所を指摘して改革運動してる内に、
いつのまにか新しくキリスト教になっていったんですよ。

 

◆信者を保持するには?

共感によって集まってきた仲間の結束を
より固めるための方法として、こう書いてあります。

”たとえばキリスト教は前章で見たとおり、
「このままだと将来地獄に落ちますよ 」と言って
人々に不安を与えます。そして、その上で
「でも、キリスト教に入ってイエス様を信じれば天国にいけますよ 」
といって解決法も与えるわけです 。”

(引用:『完全教祖マニュアル』ちくま新書)

こう聞くと、悪いことしてるように感じますが、
この流れ自体はいろんな場所でされてます。


この流れの本質だけ抜き取ると、こんな感じ。

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「そのまま太ると命の危険があります」

「これサプリを使って痩せましょう」

みたいな流れは定番だと思いますが、
人は、なにか解決策を探してるときは
相手の言うことをすんなり受け入れやすいんです。


あと、宗教には「これ食べちゃダメ!」という
規制のあるところが多いんですが、
これにも信者保持の役割があるらしいです。

そういう規制を守ることで、
「自分は特殊なコミュニティに所属してるんだ」
という実感を持つので、それによって
よりコミュニティへの愛着が強くなるんだとか。

これも恋愛とか仕事に活かせそうな気がしますよね!


規制、って言うと束縛みたいで嫌な感じしますが、
そうじゃなくて、ルールみたいなものでもいいんですよ。

たとえば何でしょうね〜・・・。

「必ずハンカチを持参する!」とか。笑

そんなんでも同じような効果あると思います。


◆布教しよう

おそらく、目次のなかで気になる人が多そうなのは
さっきの「信者保持」とココだと思います。

ここでは、まずこんなことが書かれています。

”闇雲に布教をしてはいけません。
費用対効果という言葉もあります。
布教すべき対象を的確に見定め、
より効果の高い相手を優先的に布教するべきでしょう。

手当たり次第に布教できるようになるのは、
あなたの教団がそれなりの人数を得てからです 。”

(引用:『完全教祖マニュアル』ちくま新書)

で、宗教において狙うべき対象を表した図がこちら。

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(引用:『完全教祖マニュアル』ちくま新書)


これは営業の仕事とかで参考になりそうですよね。

人の悩みには、いくつか段階があります。

==================
1.なんとも思ってない状態
2.気付いてるけど「まあいいや」と思ってる状態
3.どうしようかと考えてる状態
4.今すぐどうにかしないと!状態
==================


3・4の段階の人には、アプローチしやすいです。

これは恋愛も同じですね。

恋人欲しい!と全く思ってない人よりも、
恋人欲しい!思ってる人の方が
デートに誘ってOKもらえる可能性が高いんですから。


でも、1・2の段階の人には、
・なぜそれが大事なのか?
・なぜ今のままだとヤバイのか?

ってことを伝えたりして、
現状を変えようとする需要を生み出さないといけません。

もしくは、
「こういうのも楽しいと思わない?」って感じで
相手の価値観に新しい価値観をプラスしていきます。

そうすることで、需要を生み出すんですね。


もし好きな人がいたとして、
その人がまったく恋人を持つことに興味なかったら、
どうにかして「ああ、恋人がいるのも楽しいかも」
と思ってもらえれば、デートできる可能性が上がります。

そんなことを宗教で解説してるのが、この章です。


いや、ホントにこの本面白い。

ここだと全く伝えきれてないんですが、
著者の方の言い回しがユーモア溢れてて
めっちゃ面白いんですよ!


「教祖になれば、あなたはフラフラしてるだけでも
弟子たちがその真意を一生懸命考えて
勝手になにかしら感銘を受けてくれます」
みたいなユーモアを本の至るところで挟んでます。笑

これ、言い方に腹黒さを感じますが、
言ってること自体は僕らの日常でも起きてることです。

ダヴィンチの『最後の晩餐』の絵画とかは、
この杯にはどんな意味があるのか?
みたいな議論がいろいろされたりしてますが、
もしかしたら何の意味もないかもしれません。


ダヴィンチ
「え、そこにあったから描いただけだけど」
「え、なに?この絵にメッセージなんてないよ?」
「怖いな、怖いな〜」

って言うかもしれません。

言い回しがアレなだけで、
言ってることはこれと同じなんですね。


そんな感じで、
宗教にまったく興味なかった人でも楽しめるし、
網羅的に基礎知識が身につくのでオススメです。

なんでも、この本書くのに1年以上かかったんだとか。


僕も気に入ってる1冊なので、
興味あれば読んでみてください!

ではでは〜!

 

→この記事の続きもあるよ

 

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