Next Stage〜読書で次のステージへ〜

本の解説ではなく、「こういう読み方をしたらもっと面白いんじゃないか」を提案していく場です。

アドラー心理学の「共同体感覚」を実践レベルで理解するための教科書

どうも、小野田(@carory)です。
日頃から読書していて定期的に本屋に通ってるあなたなら、
『嫌われる勇気』は聞いたことくらいはあると思います。

本屋でも猛プッシュされてましたよね~。

図書館に並んだ日には、僕の地元の図書館ですら
予約が100人以上入ってたの覚えてます。
(まったく都会じゃないところに住んでます)

僕もその1人なんですが、
あの本をキッカケにアドラー心理学のことを知って
興味持った人は多いんじゃないでしょうか。

あの特徴的な青表紙に白字だけのシンプルなカバー。
一瞬で目に飛び込んできます。


そんなベストセラー『嫌われる勇気』では、
幸せになるための方法として、
一貫して「共同体感覚を得よう!」って言ってます。

内容的にはいろいろ書いてあるんですが、
そのどれも共同体感覚を得るために必要な要素になっていて、
すべては1つに繋がってます。

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ただ、読み終わったとき、
「なるほど!共同体感覚か!!」
って気分にはなるんですが、
頭では理解できても腑に落ちてる感じがしない。
・・・というモヤモヤ感に包まれます。

そもそも共同体感覚って言葉が難しい!

あまりにも日常と離れた言葉過ぎて、
イメージしにくいんですよね。

直感的にイメージできないというか。


じゃあ、この共同体感覚について
もっと深い理解をするにはどうすればいいか?

そんなあなたにオススメなのが、この本です。

エーリッヒ・フロムの書いた『愛するということ』

これは日本語訳の場合で、
正式には「愛の技術」が本のタイトルです。

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この本では、ひたすら「本当の愛」について書かれていて、
世の中で常識とされてることが
いかに間違ってるのかを指摘しています。

僕自身、この本はとある講座の教科書にしたくらい、
衝撃を受けた本です。

テスト勉強でマーカー引きすぎて
「重要なところありすぎぃ!どこ覚えるの?!」
って嘆いてる学生と同じくらい、付箋貼りました。笑

間違いなく、僕の生き方を変えてくれました。


そんな衝撃的な本なんですが、
『嫌われる勇気』を読んで面白い!と感じたあなたなら、
第1章の最初の4行を読んだ瞬間、
この本の魅力に引き込まれることを約束します。

そこには、こう書かれてます。

”愛は技術だろうか。技術だとしたら、
知力と努力が必要だ。それとも、
愛は1つの直感であり、それを経験するかどうかは
運の問題で、運が良ければそこに
「落ちる」ようなものだろうか。

この小さな本は、愛は技術であるという
前者の前提のうえに立っている。

しかし、今日の人々の大半は、
後者のほうを信じているに違いない。”
(引用:『愛するということ』紀伊國屋書店、P12)

 
フロムの言ってることを今風に砕いて訳すと、
「みんな愛のことを自然現象で
自分にはどうしようも出来ないことだと思ってるけど、
実は違うんだよね。愛っていうのは技術なんだよ。」

つまり愛というのは、
自分の外側からやってくる受動的なものじゃなくて、
自分の働きかけで得られる能動的なものなんだよ。
ってことをフロムは言ってるんです。

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で、この能動的な働きで得られる愛こそが、
アドラー心理学でいう共同体感覚のことです。

ちなみにフロムは、受動的な愛のことを
未成熟な愛と言っています。

それを表しているのが、こちら。
(恋人同士での例です)

”最初は2人ともそんなこととは夢にも思わず、
たがいに夢中になった状態、
頭に血がのぼった状態を、愛の強さの証拠だと思い込む。

だが、実はそれは、それまで2人が
どれほど孤独であったかを
示しているに過ぎないかもしれないのだ。”
(引用:P16〜17)

 
「ごめんなさい、そう思ってました。」
僕はここを読んだとき、思わず謝りました。苦笑

こんな感じで、第1章はいかに世間の常識が
ズレているのかを指摘しています。


そして、第2章。

ここまで読んでもう興味津々になってるなら、
第2章は超面白いですよ!

かっぱえびせんといい勝負するくらい、
読むのがやめられない止まらない!状態になること必至。

この本は全部で200ページくらいなんですが、
第2章だけでその半分の100ページを割いてるんですよ。

『嫌われる勇気』を読んで感じた
「結局、共同体感覚って何なの?」って疑問の解説は、
ここで詳しく書かれてます。

たとえば興味深い話ですと、
「ドSとドMって根本的には同じだよね」
ってことが解説してあったりします。


そんな第2章の魅力は、とても僕の言語化能力と
ブログのキャパでは伝えきれないんですが、
一貫してここで話されてることは、
凝縮するとだいたいこんな感じ。

==================
人は孤独を最も嫌がるから、
いつでも「一体感」を求めてる。

で、その一体感こそが幸せの本質であり、
それを得られるのが愛なのだ。
==================


一体感は、図で表すとこんなイメージ。
(字が汚いのはiPadに指で書いてるからです苦笑)

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未成熟な愛は、左の図のように
1つ1つがバラバラになってますが、
成熟した愛は右の図のようにすべてを包んでます。

言ってしまえば、”1つの大きな生命体”みたいに。


人体でイメージするのが分かりやすいと思います。

あなたは、ご飯食べるときどうやって食べますか?
・・・きっと、手を使って食べると思います。

そのとき「手は自分だけ働いて損してるな〜」
なんて思いませんよね。


なぜか?


手は身体の一部だから

身体の一部だからこそ、
そこには貢献なんて概念もないし、
見返りを求めようなんて気持ちにもなりません。

だって、当たり前のことだから。

それに、身体にご飯を食べさせて栄養を摂ることで、
最終的には自分にとってもプラスになるんですね。

そういう意味で、身体の一部なんです。


一体感とは、まさにこんなイメージ。

それを理論的に語ってるのが、第2章です。


今ここで書いてきたことだけでも
共同体感覚の理解は深まったんじゃないかなと思いますが、
ここで紹介したのは、ほんの”触り”です。

僕は、この本を教科書に講座を開いた関係で、
1ヶ月以上かけてたった200ページの本を熟読して
何度も何度も読み返しました。

それでも、今この記事を書きながら
チラッと読み返してみたら、
また以前読んだときとは違う、新しい発見がありました。


それくらい、本としては薄いけど、
内容はカルピスの原液のように濃いです。

もしあなたがここまで読んで興味持ったなら、
ぜひ手に取って読んでいただけたらなと思います。

そしたら、ぜひLINE@に「読んだよ!」
って報告に来てください!

興奮を分かち合いましょー!


では、今回はこれで。
ありがとうございました!


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PS.

ちなみに、この本を使った講座というのはこれです。

→Amore~愛を学ぶ1ヶ月~

 

【参考書籍】